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2012-03-16 『プログラマが知るべき97のこと』を読んだ

今日は有給休暇を行使して図書館へと足を運んだ。図書館は、本を借りることができるだけの場所ではなく、本を読むことができる場所でもある。人々のモラルによって静寂が保たれている素晴らしい場所である。本を読むなら図書館に行くべきだ。

さて今日ぼくが読んだ本は『プログラマが知るべき97のこと』である。

気軽に読める面白い本だった。わりと良い本だと思う。

ぼくが面白い&良いと感じた主な理由は「納得できる項目が多い」ことである。

例えば52項『「その場しのぎ」が長生きしてしまう』がそうだ。これはしばしば起きる。本当はもっと良い方法があるのだけど手(コスト)がかかるので、仕方なくその場しのぎの対応(コード)を書く。こういうその場しのぎのものに限って延々と使われる。他にも、ぼくが入社してすぐのころに書いたその場しのぎのコードは、なぜか他の開発者にまで利用されるようになってしまったことがある。いわゆる「あるある」である。

こういう納得できる項目が多い点が面白いと感じた理由である。

その他の興味深い点として、97の項目はそれぞれ違うことを書いているのだけど、共通する部分が多いということが挙げられる。

先ほど例に挙げた52項に類似の項目で考えてみよう。1項『分別のある行動』では上記例のような技術的負債を減らせと書かれているし、64項『プロのプログラマとは?』でも「プロのプログラマは絶対に間に合わせのいい加減な仕事はしません」と書かれている。共通で述べられているのは「近道できる誤ったやり方ではなく、遠回りでも正しいやり方を選べ」ということだ。

97の項目は複数の人間によって書かれており、視点などはそれぞれ異なっているが、芯となる部分に共通項が見える気がするのが興味深い。冒頭に「カテゴリ別目次」が設けられているが、実際に中身を見ても考え方として近いものがあるように感じられた。そういう観点で読むのも面白いと思う。

97(実際には日本人からのメッセージで+10されている)と聞くと多いと感じるが、実際には一気に読むことができた。この軽さもこの本の魅力だと思う。

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