2012-06-20 毎日カレー
終電間際の普通電車での家路。モバイルルーターは電池切れでちかちか光って消えるだけ。スタンドアローン。
遅い電車はそこそこに混んでいて、すぐには座れない。数駅を過ぎて腰を落ち着けたらヘッドホンをつけて再生ボタンを押す。お気に入りの曲からシャッフル再生がはじまる。
入れた覚えのない曲が続いてうとうとする。
前に立っていた20くらいの兄ちゃんが空いた席に座り、視界が広がる。向かいのおじさんが寝ていることに気づく。お疲れ様です。
よく見ると向かいのひとつづきのシートではみんなが寝ている。おやすみなさい。日付が変わっているのだから仕方ない。
今日も仕事、明日も仕事。手帳に「仕事」を予定として記入すれば忙しく見える。だけど毎日カレーは飽きるし、毎日顔あわせりゃ嫌にもなる。
変化を望むなんて、らしくないけれど、らしさだけだと、カレーは食えぬ。カレーを食うにはニンジンより前に金が要る。シェフより前に金が要る。変化を受け入れ、金をカレーにして腹に入れ、カレーで金をかせいでカレーを食う。カレーに文句を言いながら、カレーでカレーを得る。
そうだよ、毎日がカレーだよ。毎日は嫌だけれど、食べなきゃ仕方ない。カレーを食べるためにカレーを食べることになっても、それが、らしくなくても、カレーを食べるためには仕方ないことだよ。
ずるいけれどもバックデート。仕方ないことだよ。
28 min.